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ミラノ 霧の風景~須賀敦子という人

こんにちは。なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 中居です。

 

一つだけ確かなこと。須賀敦子の本が好きだという初対面の人がいたとしたら、私はその人と数時間休むことなく話ができるだろう。

 

 

本当の意味ではじめて独力で降り立った外国はミラノだった。そのときのことを鮮明に覚えている。

旅先での緊張と空腹から早くに目が覚め、手持ち無沙汰にまだ街の開かない肌寒い通りに出ると、毎朝深い霧が一面に立ちこめ、通りの路面電車の輪郭をおぼろにしていた。20年前のことだ。

 

 

帰国して本屋に立ち寄ると、あの時の情景そのままの「ミラノ 霧の風景」というタイトルの新刊を目にした。最初の数行を読んだだけでその精練で濃密な文章に心が震えた。凄いものを発見したと直感し、以来熱心にその後を読んでいったが、10年前に早逝された。

 

 

昨日、NHKで須賀敦子の特集が放映されていた。以前見逃したので楽しみにしていたが、あっという間の1時間だった。

再確認したこと。それは、本人の宗教的厳しさと、その主体から紡ぎだされる言葉のみが持つ決して声高でない美しさに私は(我々は) 魅了されていたのだということ、そしてこれからも魅了されて続けていくということだ。

 

そうした生き方がどのように生成されたかは割愛するが、彼女の仕事への姿勢を一つ表す言葉が紹介されていた。

 

「小さくても美しく心を込めた仕事」

 

そんな厳しい仕事を長年続けて、そして60歳になって初めてそれが文章という形になって開花した。

 

 

 

なかい歯科もそんな医院でありたいと思った。

 

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世界への挑戦 冬期五輪と国際会議

こんにちは。なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 院長の中居です。

 

このたびカザフスタンに招かれ国際会議で講演をすることになった。

実力が認められたというより、私が少しだけ英語ができるのを知っているドクターが組織サイドにいたからに過ぎないと、冷静に受けとめてもいる。仕事がまたまた増えたが、いずれにせよ光栄なことである。 

 

そんな中、オリンピックが始まった。

(私は子供のころから戦後の開催地と開催年をすべてそらんじている。ちょっとしたオタクだ。)

 

世界と戦うということは想像以上にタフなことであろう。英語を流暢に話し、生まれ持った強靭な体躯の彼らを眼前にし、これが自分と競う相手かと思うとき、誰もが最初は途方にくれるはずだ。

 

それは学術分野でも同様だ。

極東からの若輩が、情緒に依存せず論理的に、相手の目をしっかり見据え、背骨に一本芯を入れ誇りをもって堂々と論を受ける。挑む。それができるかどうかは「胆力」と呼ばれる力にかかっている。

 

オリンピックの舞台に勇敢に立つ彼らの姿に深く感銘する。胆力に満ちたその姿に期待し、自身を鼓舞する日々である。

 

PS

今大会の開会式でオリンピック讃歌をうたったミーシャ•ブルガーゴーズマンは100mのボルト並みに凄かった。伝説のディーバ、ジェシー•ノーマンの再来のようだ。

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インプラント使い回し事件に思うこと

こんにちは。なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 中居です。

 

本日休院日、母校広島大学へ。

なじみの店で久しぶりにお好み焼きを一枚。ちなみに、日本各地で「広島焼き」なる妙な呼称で知られる広島風お好み焼き(こんな呼び名は当地にはない!)とは一線を画する、久方ぶりの正調の味だった。

 

さて、我が業界内に広島焼き以上に妙な事件が起きた。

 

「インプラント使い回し事件」だ。事件の詳細は各メディアで詳しく出た

まだ、司法判断が下ったわけではないから、あくまでこれらの疑惑が事実であったとして考えてみる。

 

 

容疑者とされている歯科医師は、激しい広告で多数の患者さんを集め、1本16万円という破格の費用でインプラントを行っていたという。

これが本当なら、以前ブログに書いた「医療の適正価格」で危惧していた「銀座眼科レーシック事件」と同一構造の事件だ。普通に考えて変な話である。しかし、その「普通に考えたら」が万人に共通する「普通」でないことがあるから、こうした事件は後を絶たない。

あり得ないようなおいしい話でだまされる詐欺事件や、宗教への入信トラブルとか・・・。

 

こんな目に合わないために医療受益者たる患者さんの具備すべき力、最近それを「患者力」と呼ぶ。受診への強い熱意と治療への能動的参画、治療に対する理解、客観的論理的思考、そして良医を選べる目。これらの総合力を身につけることだ。 

 

 

とてもとても大事なこと。

 

この患者力があれば、その多くは希望通りあるいはそれ以上の治療結果となり自身の利益となり喜びとなる。患者さんの喜びは我々医療供給側にとってなによりのご褒美であり、相互理解によりますます治療はやりやすくなり、当然結果もついてくる。治療(仕事)の「本当の喜び」「本当の楽しみ」がそこに生まれる。

 

私は強いこの能力を持った方々の期待により応えられるよう、今日もまた勉強しています。自分でも判然としないこのパッションの起源、それはたぶん本当の喜びに出会うため、湧き上がるものなのだと思うのです。

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エリック・ロメール氏 追悼 

なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 中居です。

 

遅くなりましたが、本年もよろしくお願いいたします。

 

ということで、ブログが少しあきました。すみません。

私の場合「忙しいこと」と「ブログを書かない事」の間にはどうやら相関関係はないようだ。

忙しくても書きたいときには書けるし、時間があっても間が開いてしまうこともある。ブログを書いて一年と半年。最近それがわかった。笑

そして、久しぶりであるにもかかわらず、書きたいことはまたまた歯科に全く関係ない。泣

 

ということで、フランスの映画監督エリック・ロメール氏が亡くなった。

最も好きな映画作家の一人だった。

先月、長年欲しかったDVD-Box全集がデフレ特価で販売されていたので、思い切って揃えたばかりだった。

京都新聞にはその訃報に思いのほか大きくスペースが割かれていた。

映画史的にはゴダールへの助力などヌーヴェルバーグのゴッドファザー的存在として語られたりもするが、興行的に(一般的な意味で)目立った作品はない。

一般的に饒舌な映画は好まないが、ロメールだけは別だ。何しろ登場人物の饒舌を売りにしている映画だからだ。ひとことで言うと饒舌の外殻の内部になにやら充実した空虚があるといったところか。それを彼は”la vie”と考えていた節がある。その空虚をどう捕らえるかで評価は大きく分かれる。

 

そんなわけで、リアルでは「ロメールが好き」とはなかなかいえない。「???」と話が終わってしまう可能性がヒジョーに高いからだ。ランドマーク的大作を一度も作らずに亡くなったロメールは、今後ますます語られることのない作家になるのだろう。

ポピュラリティとその内容の充実はどの業界でも必ずしも一致しないものだという事実をあらためて突きつけられる。(ちなみにサルコジ大統領はマスコミに対して弔意を示したというのだから仏本国ではある程度適切な評価が得られているものと思いたい。)

 

個人的に「モード家の一夜」と「緑の光線」は特にお勧めです。

ロメール好きの方がいらしたら、是非語り合いましょう。

 

 

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通院は計画的に

こんにちは。なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 院長の中居です。

 

今年も間もなく終わる。

皆様バタバタしていらっしゃるとお察しする。

私もなんだか気ぜわしい。ただし、診療だけはバタバタしたくないので、なかい歯科の予約簿はいつもどおり一定量のお名前だけで整然としている()

今月のまだ早い時期に「次回の予約は来年に・・・」と、シフトしていただいた患者さま方、ご協力感謝いたします。

 

というわけで、待合室に多数の人影はなくとも、診療室は稼働している。

それでもやはり、「痛い!!」と悲鳴をあげて駆け込まれる患者さんに、原則どおり「予約でいっぱいだから」とお断りするかどうかは頭を悩ませるところである。

それは同時に、原則どおりきちんと予約日時を定め、その約束時間を厳守して通院いただいている他の多くの患者さまへ、いくらかのしわ寄せがいく可能性があるかもしれないからである。

他業種ならば 原理主義貫徹でよいと思うが、医療という特殊性を考えたときに「すべて一律」という線引きが難しい。

同じような悩みを持っている医院は多いらしく、中には「痛いという急患お断り」というところもあるそうだ。

 

 

過日も痛いと駆け込んだ当日、何とか時間をやりくりして診療して差し上げた患者さんがいた。

重症で抜歯を要するということになり、翌日その方のためだけに一時間の処置時間を確保した。

 

ところが当日、直前にキャンセルの電話が、、、。

「穴があく」とよく言ったもので、われわれスタッフの心にも穴が開く思いである。

色々ご事情もおありだろうが、「軽率」で「気ままな」受診行動には本当に翻弄させられる。

 

その一方、ほとんどの患者さまは時間厳守してくださっており、予約変更の際にも前日以前に速やかに行なっていただいている。遠方から長い通院時間をかけて来院くださる方も多い。こうしたきちんとした患者さまを「守る」ためにはやはり、一定の「お断り」が必要なのだろうか?

 

年末のこの時期、新年からの体制を考え苦悶している。

 

このブログを読んでいただいている患者さまで、ご意見・ご要望をお持ちの方、是非当院メールアドレスへメールまたは、スタッフまでお声掛けください。

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タランティーノの孤独  イングロリアス・バスターズの作法

こんにちは。なかい歯科 御所南 ほてつインプラントセンター 院長の中居です。

 

講演、学会続きだったが、今年の山は超え、久しぶりの休日に映画を見た。

タランティーノの新作「イングロリアス•バスターズ」。

 

「パルプ•フィクション」、「レザボア•ドッグス」以来だから、特にタランティーノファンというわけで

はないが、その強烈な作家性は印象深い。

とてもよくできている映画だ。多分、表象文化系の批評家たちの評価は高いと思われる。

 

しかしだ。ネタばれのため詳細は控えるが、少しばかりしんどい映像が連続する、R15指定有。A級の娯楽にしようとしたら品よく簡単にできてしまうだろうに、監督はそんなことはしない。おかまいなしに自分の信じる徹底したB級の道を突き進む。一級の作法で。

なぜなら、かれはタランティーノだから。

 

この映画、おそらくそこそこあたるだろうが、決して、多数に受けて大ヒットとはならないと思う。

なぜなら、タランティーノはそんなことを目標に作っていないからだ。ひたすら、自分の好きなことを、言いかえれば孤独を恐れず自分を徹底的に信じて作り込んでいるからだ。

 

 

先日、メディアで見聞きしたという患者さんの信条と、私の臨床的判断が合致しないことがあった。私は歯科を生業としている。朝から晩までほとんどそのことだけを考えて生活していると自信を持って言える。だからそれを論破したり、過啓蒙することも容易く出来るだろうが、そうしたことはしないことにしている。

そして合理的にそれを説明するのは難しい。直感的にそれは私の仕事の流儀ではないと思うからなのだが。

 

タランティーノが否定、批判されるのは日常だろう。

でもそれらに怯まずおもねずブレのない作品を作り続けている。オリジナル、孤独であることは一級の避けがたい側面なのだろう。

 

と、タランティーノを見て自分の臨床を考えた。

 

 

詳しいことは雑誌「ユリイカ」12月号に特集されている。

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天空の城 Eze

んにちは。なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 院長の中居です。

 

「天空の城」とくれば、ご存知「ラピュタ」である。

名作揃いのスタジオジブリ第一作であり、特に人気の高い作品だ。

 

先日の、EAOヨーロッパインプラント学会へ参加のためモナコ入りした際、車で20分ほどの「エズ村」を訪ねた。眼下に地中海をのぞむ、断崖絶壁に建つ古城を中心として要塞化された、小さく美しい村だ。

 

今でこそ、そこそこメジャーな観光地となりつつあるそうだが、今から30年も前にここを訪れた日本人の一人が、宮崎 駿氏。

そう、この村を切り取って空に浮かべれば、まさしく「ラピュタ」だ。

 

 

 

今回の旅で唯一の娯楽時間として、強引に時間を捻出した甲斐あり、素晴らしい時間を過ごせた。

古城の星付きレストランからの眺めもこの上ないものであった。

 

 

 

週末、テレビで「天空の城ラピュタ」を放映していた。

このエズがモデルとなっているらしいことを知り、20年ぶりに楽しみに見た。

 

さすが世界の宮崎 駿。ディテールがすごい。

町並み、衣装、車、多数の映画的引用などなど、その内容やストーリー的評価はもちろんのこと、映像としても一級の膨大な知識と、卓越したセンスに裏打ちされた作品だということが分かる。

ヨーロッパの街々を知った目で見る大人の目線でも充分楽しめる、傑出したアニメーターだということに改めて驚いた。

 

というわけで、「天空の城 エズ」

アニメおたくならずとも、南仏コートダジュールへお出かけの際は是非足を運んでいただきたい。

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引きこもり通信

こんにちは。なかい歯科 御所南 ほてつインプラントセンター 院長の中居です。

 

秋の3連休、皆さまいかがお過ごしですか。

私は、月末に依頼を受けた、地元歯科医師会と大阪での「インプラントとほてつに関する学術講演」の原稿作りに追われ、Macを抱えて引きこもり中です。笑

 

 

以前にも書いたが「ブログ見てます。」といったお声を患者さまからいただくことが増えた。

こちらは厚かましくも勝手にお褒めの言葉と受け止めている。

 

前回「ピエール•ブーレーズ/京都賞」について書いたところ、全国から多くのアクセスがあって驚いた。直接感想をいただいたり、ブログ転用の許可依頼があったりと、その反響は過去最高だった。

多分これがインターネットやブログという媒体の特徴だと思うが、あまりにもメジャーなことを伝えたときには、見られることはあっても誰の心にも引っかからず素通りされてしまう。それに対して「オンリーワン」的な要素を含んでそれがヒットしたときの反響は大きい。意図したことではない分、嬉しさは大きい。

 

そういう意味では、今回の講演内容もやはり、「オンリーワン」的だ。語られていそうでまだ誰にも語られていないこと・・・。

    オーディエンスの方々の心に届く内容になればと願っている。

 

 

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自転車乗ってBonjour  「祝!ピエール・ブーレーズ氏 京都賞」

Bonjour! なかい歯科 御所南 ほてつインプラントセンター 中居です。

 

『京都賞』をご存知だろうか?

 

世界の知の頂点に与えられる賞だけあり、過去受賞者もノーベル賞並みにすごい方々ばかり。

 

縁あって、今回その「思想•芸術部門」を受賞したブーレーズ氏のレセプションパーティーに潜り込ませていただいた(若手対象なのにすみません、稲盛財団さんありがとう)。

 

 

初秋の好天の中、自転車漕いで5分。日仏学館到着。

自宅から最も近いフランスのひとつだ。

 

横にはフィリップジャンビエ仏総領事、前にはグラスを持った生のブーレーズ氏と、何とも場違いだが貴重な時間を過ごした。ご存じない方には「ミック•ジャガーが目の前にいた!」ぐらいにすごいことだ、と言ったら分かっていただけるか。生きている伝説と言って差し支えないだろう。

 

実は、10年前の在英時、エディンバラ大学でのブーレーズ氏のレクチャーを聴講したことがあった。そのときに比べて背が少し丸くなっていたが、「自らを外に開きなさい」という力強い教えは、実に若々しいメッセージであった。また、音楽以外の言葉で音楽を語ることのできる知の巨人であることを改めて感じた。対して、オーディエンスのわれわれはどうして音楽の言葉でしか音楽の質問ができないことか?我が同業と相似の狭小な業界内独特の空気を感じた。

 

最後に我々に対するメッセージ。

 

“Work, work and work!”

 
 地味な理科学者のような容貌のブーレーズ氏。その予想外の熱いメッセージ、シンバルの一打のように激しく心に届きました。
 

 

 

“Oui, Monsieur Boulez. Je fais de mon mieux!”

 

Bonjour!3へつづく・・・かな?

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Bonjour! 1

Bonjour! なかい歯科 御所南 ほてつインプラントセンター 中居です。

 

 

海外で開催される国際学会での一番の苦労は語学だ。

 

留学経験があるとはいえ帰国子女でもない私が、専門分野の細かな内容を間違いなく聞き取ることには、非常な労力を要する。日本語での講演を聞くのとは必死度がまるで違う!

 

しかし、やはり英語が使えると有利であり楽しい。

これも、日々診療に来て下さる外国人患者さまのお陰だ。

色々な意味で、ありがとうございます。(と、日本語で書く。笑)

 

 

今年のEAO(ヨーロッパインプラント学会)の開催地モナコの公用語はフランス語。

 

      

 

学生時代に少しだけかじっていたが、やはり語学は普段から使わないと、どんどん記憶が薄れてゆく・・・・。

 

昨年のEAOワルシャワ大会は、開院の忙しさに負け参加を断念せざるを得なかったため、今年のモナコには早々に絶対参加する!と決めていた。

となると同時に、フランス語についての興味も復活してきた。

 

 

しかし、当時のように贅沢な「ありあまる時間」など全くない・・・。

独学では無理がある。

 

どうしようか・・・。

 

 

さすが、京都!さすが、寺町界隈!

ちゃんと近くに良い先生が。

少々強引なリクエストを請け負い、褒められてやる気を出す私を上手にリードしてくださった。

 

お陰さまでつたない発音ではあるが、学会場でも街中でも「オッ!フランス語話せるの?」と、話が広がり、滞在中の充実度が倍増した。

 

 

追記

華麗なる経歴の持ち主 夏目幸子先生は、フランス語教室を主宰し、初心者からビジネスレベルに至るまできめ細やかに対応される。

これも、ずば抜けた知性と持って生まれた柔軟さであろうと羨ましく思う。興味のある方は是非。

http://parole.uijin.com/

 

 

「Bonjour! 2」へとつづく・・・

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伝えることのむずかしさ③ 「インターネットの落とし穴」

こんにちは、なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 中居です。

 

 

さて、前回の伝えることのむずかしさ① 「専門医の標榜」と

               伝えることのむずかしさ②「正しい情報って?」の、つづき

 

 

 

 

というわけで、インターネットやホームページでの広告。

 

これも標榜科以上によくわからない。逆にインターネット上では、驚くほどの誇大表現に出会う。

 

根拠が不明確な「早い」「うまい」「安い」を売りにした「神の手」を持つドクターや、「自称日本有数のドクター」は何百人もいるし、「大手病院に軒並み断られた」患者さんを一手に引き受けられるとする若手ドクターも多い。自費出版しかり。あらゆる手で、売り込みをかける。

ご存知の通り、インターネットの情報は玉石混合。私もすべてを否定するわけではない。

 

勘のいい方は「?」とお思いになるようだが、それに気づかないことが思いのほか多いのが現実のようだ。

眼科ではあるが、「銀座レーシック事件」などはそのいい例であろう。

 

歯科関係者のひとりとして誠に恥ずかしい事態だ。一部の暴走による無謀な治療が、行く先歯科界全体を更に貶める要因とならねば良いが、時間の問題かもしれない。

 

私は、小さな診療所の一歯科医であるが、自分の専門分野であるほてつ治療について、長期的にその予後の見通しが持てる仕事を、責任を持ち請け負える歯科医でいたい。

心ある患者さまや同業者に対し、恥ずかしくない仕事を続けていきたいものだ。

 

伝えることは本当にむずかしい。

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伝えることのむずかしさ② 「正しい情報って?」

こんにちは、なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 中居です。

 

 

さて、前回の伝えることのむずかしさ① 「専門医の標榜の、つづき

 

 

 

残念ながら患者さまにとって、本当に利益となる情報はなかなか表に出てこないことが多い。また、私を含めそれを広く知らせる術がない。医療法における病院等の広告規制も厳しい。

 

医科では、このような矛盾を打開すべく近年積極的に専門性をオープン化し、それぞれの医師の学んできた専門科を標ぼうできるように法改正が進んでいる。

例えば同じ内科であっても「何」が専門なのか、それぞれの専門医制度から認定を受けた医師は、「○○専門医」であるとして得意な分野をアピールし、患者さまはより自分の症状にマッチした医師をピンポイントで選び出すことが可能になってきた。

 

それが歯科ではなかなかなかなか進まない。情報開示したくてもできない・・・。困ったものだ。

また、別の問題として、競争が厳しいと世間にうわさの多い歯科界には、数回の受講とわずかな要件で取得できる名ばかりの「国際====」とか、「===認定医」などの、世にも不可思議な「専門医」があまたある。一般の方にそのことはわからないだろう。

 

国が「補綴専門医」を標榜科として認めるには「いろいろ」問題があるとのことだが、いろんな偉い方々の政治的要因で翻弄されているようにしか思えない。「補綴治療は歯科医皆がやっているんだからこれまで通り横並びでいてほしい」という大きな意思が働いているのだろう。

 

しかし、ホームページだったら良いらしい。

 

ここからまた話はややこしくなる・・・。つづく。

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伝えることのむずかしさ① 「専門医の標榜」

こんにちは、なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 中居です。

 

ブログを始めたころに比べ、見てくださる方が増えているらしい。何人かの方々からは、お褒めの言葉もいただいた。(もちろんダメ出しはしにくいだろうが。笑)

少し変わったブログかもしれませんが、ご愛読ありがとうございます。うれしいです。機会があれば、また感想をお聞かせください。

 

さて、常連?の方はご存知かと思うが、当院は「ほてつの専門医」として頑張っているがこれがなかなか伝わりにくい。

 

 

問題点は二つ。

一つ目は「補綴(ほてつ)」という言葉。この件に関しては以前もブログで書いたし、当院メインサイトでも詳しく説明してあるので参照されたい。

 

もう一つは、この「補綴専門医」標榜(ひょうぼう)の法的規制。

 

標榜って何か? 「標榜科=病院や診療所がその外部に広告できる診療科のこと」

 

例えば、当院は「なかい歯科」である。もし、歯の矯正治療が専門だとすれば「なかい矯正歯科」とするのもOKだ。

しかし、専門医資格を持つ「なかい補綴歯科」という医院名は法的にアウトなのだ。補綴と矯正、どちらも歴史と実績ある厚生労働省認可学会の専門医制度でありながら、どちらの専門医がその専門性をより広く世間に認知され、求められているか?

 

歯科関係者でなくとも理解してもらえるだろう。

断わっておくが、矯正歯科専門医の先生に羨ましさを感じることはあっても、恨みは全くない(笑)

私は補綴が好きで補綴を長年学んできた。現在、看板を掲げ一級の仕事をされる矯正の先生も同じであろう。

 

伝えることのむずかしさ②へつづく

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ミシュランの裏切り

こんにちは。なかい歯科 御所南 ほてつインプラントセンター 中居です。

 

20年前、初めて所有した車は変な車だった。Citroen2CVという宮崎駿の映画にでてくるブリキのおもちゃみたいな車で、既に製造中止されていたその車にあうタイヤは、当時ミシュラン社しか製造していなかった。だから、私の中には「タイヤはミシュラン」という刷り込みができた。

以来、「ミシュラン」という単語はハンドリング時の高揚感や車窓の記憶を想起されるように私の脳内でプログラムされている。だから、ミシュランガイドブックに対しても思い入れがある。そのことは、以前のブログにも書いた。

 

そこで、「ミシュラン京都・大阪2010」である。

 

 

  

ちなみに、私にとっての問題は、どこの店に星がいくつかどうのという評価の内容ではない。

あの本の体裁、レイアウトだ!どうして、日本版(東京版も含めて)だけ、子供用のレイアウトなのだろうか?赤くてかわいくて、でもクールなミシュランだったのに、あれはどう考えても日本が馬鹿にされているだろう。20年目にして裏切りに気づいて少しさめた気分だ。

わたしは大げさか?

でも今の正確な気分だ。

 

一面見開きのご丁寧な写真と、やたら大きな文字の冗長な文章はなんだろう?われわれ日本人は「従来型表記」を「読めない」アホか?以前、医療ミシュランの必要性を書いたことがあるが、こんなミシュランだったら要らないと思った。

 

しかしミシュラン側にも言い分はあるだろう。編集部がわれわれの大半を「アホ」と考えて、最も有益性のある体裁にした結果があれなのだとすれば悲しい。

 

 

「われわれが求めたものしか生産されない」

 

 

市場の基本原理だ。

イタリア製品がかっこいいのは、イタリア人がかっこいいものを希求するからだ。

クールな批評を我々の大勢は未だ求めていないのかもしれない。

 

医療のクールな批評の夜明けはまだまだ遠いのだろう。

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第18回EAOリポート 

 

こんにちは、なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 院長の中居です。

 

先月30日〜103日にかけ、所属するEuropean Academy for Osseointegration 「EAO ヨーロッパインプラント学会」の年次学術大会参加のため、モナコ公国を訪れた。

海と山が隣接した坂の街モナコは、世界一治安が良いとされる国のひとつで、マセラティ・ロールスロイス・ベントレー等の超高級車がそこらじゅうを走りまわり、全身有名ブランドで着飾った地元マダムや各国のリゾート客があふれていた。おそらく一生分の高級車とリッチな上流階級の人々を見た気がする。(笑)

 

さて、学会の内容に戻る。

今回で18回を迎える本学会は、学会員登録のある2000人に対し2倍に当たる4000人を超える参加者を集め、会場が狭く感じるほどの大盛況であった。ヨーロッパを中心として立ち上がった学会ではあるが、日本からも年々参加者が増え、韓国やタイからの参加者も目立って増えた。

 

詳細内容については、専門誌でレポートを寄稿しているため触れるのを避けるが、世界のインプラントは全体として成熟期に入り、アドバンスでチャレンジングな内容や、エビデンスが不足するトピックは淘汰され、実際性のある内容へと変化してきている。

 

分かりやすく例えれば、日本の歯科医院広告によくある「うちではこんなすごいことが出来ます!」的な安易な内容には、理性的に警鐘を鳴らされるということだ。

その姿勢には、私自身深く共感し、なかい歯科での日々の診療が「本当の意味での世界標準」として間違いないものであるとの認識を強くした。

本当に患者さまにとって利益となるインプラントは、決してリスクあるアクロバティックな手技に何百万もの大金をつぎ込まないと得られないものではない。最低限の侵襲と費用でコストパフォーマンスの高い結果を得られることも、また、成熟したインプラントとしてのスタンダードであるということを、もっと多くの患者さまに知ってもらいたいものだと思う。

 

参加者は初日がもっとも多かった。二日目以降は会場内もいくらか落ち着き、最終日にはあれだけ居た日本からの参加者もちらほらという状態。お陰で、昔のように、海外からの熱心な参加者と様々な意見交換が出来たことは有り難かった。

次年度開催地は私がかつて留学していたScotlandだ。おまけに次期会長に当たるDr. Paul Stoneは、母校ダンディー大学で現在教鞭をとっており、Scotlandでの再会を約束して来た。来年が楽しみだ。

 

おまけ

最終日翌日、空港へ向かうヘリポートで、今学会の大会長である、チューリッヒ大学のHammerle教授と同じヘリに乗り合わせ、話をさせてもらう機会を得た。また、別会場では、もはや生きるインプラントの伝説、Albrektssong教授と同席し、直接声をかけてもらう機会があった。

これだからEAOはやめられない!

 

書ききれないほどの収穫があったEAOについては、次回以降ぼちぼち記す。

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ちょっと寄り道・・・ ポリゴン

こんにちは。なかい歯科 御所南 ほてつインプラントセンター 院長の中居です。

 

君はポリゴンを知っているか?

 

 

なんて、「ブルータス」のタイトルのような始まりだが、最近むずがゆいぐらいに気になることがあった。

グーグルアースで世界を俯瞰したことがあるだろうか?もし、無ければ一度見てほしい。地球上のあらゆる地域が衛生画像で楽しめるのだ。

その中で、カーソルをロシア北部にあわせ次第に拡大すると・・・。無数の奇妙な円形と蛇行する恐ろしげな筋状のものがどんどん明らかになってくる。それは、最後には何か異形の病理組織像のように見えてきて、とても不快に見えてくる。この世の造作とは思えないような。

気持ち悪いのが駄目な人には絶対お勧めしないが、一度見だすとやめられない。笑

 

調べてみるとそれは「ポリゴン」といってロシアの永久凍土が作った特殊な地形らしい。おそらく、生物がほとんど住めないのではないかと思われるような、非地球的様相である。実物はどんな状態なのか?怖いけれども見てみたい、最近ずっとそう思っていた。その思いは、私の心の中で病理組織像さながらに日々増殖していった・・・。

 

と、タイミングよくモナコ往路のロシア上空、北極海沿岸を飛行機で通過することになり、雲間から運良く「ポリゴン」をみることができた。感動!

 

同時に、多分ここに放置されたら半日で確実に死ぬなという恐怖感と荒涼感に衝撃を受けた。

過酷なツンドラをホームとするタフでマッチョなトナカイでも3日と持つまいという感じだ。

 

 

しかし、しかしだ!30分だけ、ぬくぬくしたファー付きダウンを着込んでその場に降り立ってみたいと言う変な欲望が生じたという事実もまた本当だ。僕は変態だろうか?

 

 

追伸

どなたか「ポリゴン」のことを詳しくご存知でしたら是非ご教示いただきたい。降り立ったという方がいらっしゃればなおうれしいです。

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LA-Monacoの間で・・・

こんにちは なかい歯科 御所南 ほてつインプラントセンター 院長の中居です。

長期休診に伴い、患者さまにはご迷惑をおかけしております。

 

 

 

ただいまモナコでのヨーロッパインプラント学会帰路。学会報告の前にまずは、先々週のロスUCLA講習と日本のインプラント学会報告から。

 

 

 

ロスアンゼルスから戻った数日後、大阪で行われた国内のインプラント学会でイタリア人ドクターの話を聞いた。そのとき何度かそのドクターは「ロスではそうするかもしれないけれど・・・」といくらか揶揄のこもった言い方で、自分の症例を説明していた。

 

 

私は今回初めてロスに赴いた。「世界=アメリカ」、「キャンパス=UCLA」であった最後の『ポパイ世代』としては、なんとも複雑な心境だった。サンタモニカの太陽は底抜けに明るくて、アッパーミドルな人々は「超」がつくほど健康的で、brand-newで、hipなライフスタイルを満喫しているように思われたが、それは同時にとてもsuperficial浅薄でartificial人工的に思われた。ロデオドライブなどは映画のセットに見えてしょうがなかった。

 

 

 

先述のドクターは、その過先進からくる歪みのようなものを端的に話していたのだろう。その感じはよく分かる。イタリアのドクターは拙速な最先端らしき成果を求めるがための弊害を強く訴え戒めたかったのだ。

 

 

私も基本的にはその態度を強く支持する。このブログでも再三書いているが、私は常に行き過ぎを警戒している。だから「革新的に」「すごいことが」「何でも」できるなどとは口が裂けても言えない。勉強すればするほど言えない。勉強すればするほど、かつては時代のトップランナーであった先人のいくつかの誤りにも気づく。

 

 

 

しかしむろん、現在は彼らの業績の上にあることも事実だ。

 

 

 

進歩は新しい多くの提案から生まれる。今回、ロスで色々な新しい事実やテクニックを得たことは有益だ。しかし、私は少なくとも新しい引き出しをいくつか作り、一旦そこにそれを入れてしっかり吟味する熟成期間を設ける。機が熟したとき、そしてそれが本当に必要なとき、その引き出しからサッと取り出して適切に使えば良いのだ。

 

 

これが私のやり方だ。こう書いているとなんだかとても地味に思える(泣)。

でも、この態度はとてもヨーロッパ的だと自負もしている。

さて、モナコで触れたヨーロッパ発信の情報は次回以降に・・・。 

では、また。

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審美インプラント海外研修と国際学会への参加について 並びに臨時休診のお詫び

こんにちは、なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 院長の中居です。

 

なかい歯科メインサイトでもお伝えしているとおり、来週末から10月上旬にかけ、あちこちと出入りが頻繁になり、医院を臨時休院することになります。

 

休診中の緊急連絡先は、075-252-1023です。

この番号は転送電話となりますので、すぐに応答できない場合もあるかと存じますが、メッセージを残していただければ折り返し連絡申し上げます。

何とぞよろしくお願いいたします。

 

ということでいよいよ明日から第一弾、アメリカ ロサンゼルスです。

スタディグループ「clubGP」のメンバーと共に、UCLAにて最先端の審美インプラントを、世界的第一人者であるDr.Jovanovicから。歯周病についても、その権威であるUCLA臨床教授Dr.Henry H.Takeiよりそれぞれ直接学んできます。日本未認可の種々の薬剤や機材についてもその実際を知る機会に成ると思い、期待しています。

あらゆる意味で、スピードの速さはアメリカならでは!です。

 

第二弾はモナコ。

ヨーロッパ最大のインプラント学会“European Associasion for Osseointegration” の年次学術大会参加です。

世界がどれだけグローバル化していても、アメリカ等とは異なる慎重な態度、重層的多角的思慮というものをいつも感じます。しかし、保守的なだけではない革新的発表も多くあります。

また、一昨年に続き今回も、歯科専門誌へ私の“EAO参加レポート”が掲載される予定にもなっており、こちらもハードな渡航になりそうです。

 

「海外かぁ、いいなぁ」とよく言われますが、いつも積極的な観光など、ほぼ無いに等しい日程です。大学在職時のように、代診者が居るわけでも、国費で参加出来るわけでもないため何かと大変ではありますが、自分の立脚点を常に堅牢かつ最新のものへ組み替えていくための修練として、自らに課しています。

スタイルの違うふたつの国で得られた、それぞれの良い技術・知識を、なかい歯科での治療に還元してまいります。患者さま方にはご不便をおかけしますが、今しばらくご辛抱いただければ幸いです。

それでは、行ってまります。

 

追伸・・・

当たり前ですが、海外での研修や学会はすべてが英語で行われます。お陰さまで、毎日のようにお見えになる外国人患者さまとの会話を通じ、英語力は維持されているのですが、果たしてモナコの街中で、密かに復習した私のつたないフランス語がどれだけ通用するか・・・、今回のささやかな楽しみです。()

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My Lovely Old Italian Cello

こんにちは、なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 中居です。

 

 

チェロを買った。業界用語でいわゆる「オールド」と呼ばれる100年以上前のものだ。

真作でコンディションがよければクリスティーズやサザビーズで売買されるようなものだということを後で知った。それにしては、ゼロが一つ足りないくらい安い・・・。疑念が膨らんだ。

 

 

 

修理が必要なのは素人目にも明らかだったので、まずは紹介を受けたプロに一任して手を入れてもらうことにした。

修繕後のプロからのコメントは以下のようなものだった。

 

 

 

「古いことは確かで、「オールド」らしい良質な美音をもつ個体である。しかし、本来持っていたであろうパフォーマンスではないだろう。いかんせん健康状態が悪すぎる。たとえば、、、、(中略~具体的な構造上の脆弱ポイントの説明)、、、音量に限界があり、物理的耐久性にも不安がある。」とのこと。

総合して要約すると、それを直すことは技術的には可能であるが、それには良質なものが一台買える位の費用がかかるし、それをしたとしてもかつての絶頂期のパフォーマンスが再現されるかというとそれは確約できない。であれば、新しい物を買うというのも一手であると。

 

 

 

いやはやこれは驚いた、まるで、ダメージを受けた歯をほてつ治療する時と同様な判断決定が要されているではないか。妥協的に残すか?、再治療を施すか?、はたまた積極的に抜いてインプラントのような予知性の高い積極策へステージを進めるか?、というような。

 

店のご主人は緩やかな時間の中でとつとつとその説明をされた。その時間の流れの中、本来困難と思われたその選択肢に、自分でも驚くほど迷いなく回答を出した。

 

 

 

「このチェロをこのままで寿命尽きるまで付き合おう。」

 

 

 

改めて、「説明」というのは本当に大切なことだと思った。過不足ない説明というのが大切なのは言うに及ばない(それは卒直後のドクターの目指すレベルだ)。説明の聞き手レシーバーに同調し、スッと届く固有の周波数というのが間違いなくある。それは、時々「相性」というあいまいな言葉で語られるけれど、語り手が、レシーバー個々が持つ異なる周波数に、ピタッと合わせられることが、本当のプロ中のプロなのだと思う。

 

 

さて、私はチェロに関してはアマチュアだ。人に聞かせるつもりもない。100年以上を生き抜き刻まれたかつての名器の歴史に思いをはせ、秋からこのチェロの余生にゆっくりと寄り添い、ご機嫌を伺いながらやさしく弓を走らせようと思っている。

 

 

 

これが本ケースにおける私の臨床判断だ。

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無形文化財産 ~「Dental Check-up=定期健診」~

こんにちは、なかい歯科 御所南ほてつインプラントセンター 中居です。

 

最近、とみに京都在住の外国の方から受診希望が多い。

治療開始時、必ず要望としてあがるのが、Dental Check-upもして欲しい、ということである。

痛いとか不具合とか全くなくそれだけでいいから診てほしいという方もいらっしゃる。そういう方のお口の中は、大抵きれいでいじるところはほとんどない。口腔内の清掃を専用の機械で丁寧に行い、また定期的に検診に来ていただくだけですむ。

残念ながら、日本にはまだまだこういう歯科医療文化は広く根付いてはいない。痛くなったら来る。そしてまた、次に痛くなったら来る・・・。

 

歯科治療に完全再生ということはほとんどない。治療はあくまで代替であり、“オリジナル”であるかつてその人が持っていた自身の歯と同じものには及ばない・・・。

かくして、口腔内は徐々に崩壊していく。もちろん、当院はそのリカバリー=ほてつ治療を専門にしているから、そのクォリティーに一定の自負はあるけれど、やはり治療介入がないことに越したことはない。なにより、患者さまご自身の経済的、時間的負担も少なくてすむ。

仮に、定期的にDental Check-upをした場合としない場合では、歯科治療に要する生涯コスト、時間は前者のほうが間違いなく少ない。そして何より、くどいようだが、オリジナルの機能を維持し続けられる。

こういう価値観、展望というものを国全体として当たり前に共有している海外諸国は羨ましい。

民度が高いという言い方をしてもいいかもしれない。また、きわめて優れた無形文化財産といってもよいだろう。さらに、国家財政にも負担をかけなくてすむ。その余剰は、教育や福祉の充実にあてればよい。

また、個人が本来治療に使うかもしれなかった費用は、もし将来口腔内に何らかの問題が起こったとき、ためらわず最良の選択肢を選ぶための資金としてとっておけばよい。ちなみに、かれらはやむなく修復処置に至った際には、少し費用がかかったとしても迷わずセラミック等の体に優しい素材を選ぶ。

 

6年連続過去最高額を更新し続ける国家予算の医療費

崩壊を防ぐためにも「悪くなる前のDental Check-up」、是非おすすめする。

現行の日本の劣悪な保険診療の制限から開放され、最良の治療選択肢をチョイスできる、賢いやり方だ。

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