神の手 神の眼
なかい歯科 ほてつインプラントセンターには日々さまざまな方がこられます。そのお口の中もさまざまです。治療法もさまざまです。
これからどう治療していこうか?そんなときすべてに共通して考えていることがひとつあります。
「その方の85歳のお口の中をイメージする」
つまり、日本人の平均寿命を全うするぐらいまでの、口腔環境のストーリーを想像するのです。治療直後の数年だけ良くてもいけません。死ぬまで適切な口腔機能は維持され続けなければならないのです。
何も、若いときと同等の機能を絶対維持しなければならないわけではありません。ただし、あるとき急にがたがたになって朽ち果てて機能不全になってはならないのです。QOL(Quality of Life:生活の質)を支える最低限の機能維持が必要です。
残念ながら、これまで目先の治療が続けられてきた結果、その最低限の再建ですら通常では非常に困難になってしまった患者さんがしばしばいらっしゃいます(余談。ここからのV字回復が専門医の技量なのですが、その話はまた後日)。
たとえば。
痛くない歯、でも歯周病が進行していて治療しても回復困難でいずれ抜かなければならないことが確実な歯、というのがあります。
その近傍で今からほてつ処置をします、というときにそれを残しておいたらどうなるか?
家のリフォームにたとえましょう。
居間を子供部屋とつなぎ拡張して、内装全張替えを予定。
でも、柱が一本だけ腐り始めている。
当分は他の柱もあるから大丈夫だろう、、、という見通しで、リフォームしたらその後どうなるか、、、?
なんとなくお分かりと思います。
お口の中は、多くの歯がそれぞれの複雑な関連性の中、一丸となって機能を発揮しています。
治療には口腔諸器官の関連性に配慮した、長い時間経過の中できちんと機能し続けられる「設計」が求められるのです。
それは別名「診断力」と呼ばれます。
われわれは、手先の器用さでその優劣を判断されることが多い職種ですが、そのことを否定しません。むしろ、手が器用なことは当然のことだと思っています。
ほてつ専門医としての、さらになる本当の「腕」の見せ所というのは、この診断力に基づいた治療方法の多様性=どれだけ引き出しを持っているか、治療方針の策定=どれだけ戦況を読めるか、というところなのです。
必要なのはGOD HANDだけではないのです。

